関西大学大学院 大学院入試 傾向と対策

投稿者: | 2016 年 11 月 10 日

関西大学大学院経済学研究科

大学院入試の傾向と対策 英語編

【傾向】

博士課程前期課程と博士課程後期課程とで入学試験が行われる。試験は、博士課程前期課程では一般入試、外国人留学生入試、社会人入試の三種類が実施され、博士課程後期課程では一般入試と外国人留学生入試との二種類が実施される。博士課程前期課程の一般入試は筆記試験と口頭試問とに分かれており、筆記試験では専門科目と外国語(アカデミックコースのみ)と志望する演習担当者の専門・関連分野について行う英語とが出題される。博士課程前期課程の外国人留学生入試も筆記試験と口頭試問とに分かれており、筆記試験では専門科目と外国語(アカデミックコースのみ)と志望する演習担当者の専門・関連分野について行う英語とが出題される。博士課程前期課程の社会人入試は口頭試問だけである。同様に、博士課程後期課程の試験もまた筆記試験と口頭試問とに分かれている。博士課程後期課程の一般入試は筆記試験と口頭試問とに分かれており、筆記試験では専門科目と外国語(英語)が出題される。博士課程後期課程の外国人留学生入試もまた筆記試験と口頭試問とに分かれており、筆記試験では専門科目と外国語(英語)が出題される。ここでは、博士課程後期課程の一般入試の英語の問題を扱うこととする。

関西大学大学院経済学研究科の博士課程後期課程の一般入試の英語の問題は、基本的には学術書や論文、経済関係の文書から長文がいくつか出題され、設問に答える形式となっている。2015年度は長文が3つで、すべて内容を要約する問題が、2014年度は長文が3つで、下線部の説明、要約、和訳の問題が、2013年度は長文とグラフが1つずつで、和訳、用語説明、要約、グラフの読み取りの問題が、2012年度は長文が2つで、和訳、内容の説明、要約の問題が、それぞれ出題された。問題の形式は多岐にわたっているが、内容把握や要約、和訳の問題が共通して出題されている。和訳は特に、長文を全訳する問題が時に出題されていることに注意する必要がある。英文を迅速かつ正確に訳すハイレヴェルな英語力と内容を緻密に理解する高度な読解力、さらには内容を簡潔な日本語にまとめるハイレヴェルな作文力が受験生に求められていると言えよう。

 

【対策】

まず、学術書や論文、経済関係の文書から出題が多いので、内容を的確に把握するための専門的な知識をもっていることが前提として求められる。専門科目の勉強をしっかりとやっておくことが肝要であろう。次に、語彙であるが、基本的なものに加えて、英語の専門用語に慣れておく必要がある。専門の勉強の際、専門用語の英語での言い方も一緒に学んでおくと良いであろう。近年ではインターネットの発達により、パソコンやスマホ等で読める英字新聞(無料)が増えているが、そうした英字新聞の経済記事などに目を通す習慣をつけておくと、基本的な経済用語に慣れることができるので、おすすめである。英字新聞にもレヴェルがあるので、自分のレヴェルに合ったものを探すのが肝要である。

過去問を解く際に気をつけなくてはならないのは、学術英語だということである。学術的な英語長文の特徴には、内容の高度さに加えて、英文が長いことが挙げられる。なんとなくの感覚で訳していては太刀打ちできない。主語動詞や文型、接続詞、修飾語句や関係節など、英文を構造的に分析して読む訓練をしておく必要がある。英文を構造的に把握できるようになれば、読む速度を上げることができ、また構造を反映した正確な訳文を作ることにもつながるからである。訓練としては英文解釈の練習を行うと良い。英文法に不安のある人は基本的な文法書を一冊こなしておくと良い。誰か先生に訳文の添削をしてもらうとなお良いであろう。

内容把握や要約に関しても、長文を要約する練習を行う必要がある。作文力に不安のある人はまずは日本語の問題集をこなして作文力を鍛えてから英語に挑む方がよい。書いた文章を誰か先生に添削してもらうと、なお良いであろう。

渡部先生