大学を卒業(卒業見込)後受験し、希望大学の2年次以降に入学する制度。
医学部医学科の場合、3年次編入、2年次後期編入、2年次編入制度を導入している大学があります。
学士編入は漸次増加しており、平成28年度は全国の29の国公立大学が約220名の医学部医学科編入生を受け入れる予定です。
近年は学士編入の入学年次が下がっている傾向にあり、現在では国公立大学29校中22校が2年次編入を採用しています。例えば北海道大学は以前は3年次編入を実施していましたが、平成19年度から2年次後期に変わり、平成23年度からは、さらに2年次編入学に変更になりました。
・基本的に試験科目として「英語」「生命科学」「小論文」「面接」を課す大学が多いです。
それにプラスして「数学」「化学」「物理学」「課題論文」等が追加される大学もあります。
・各大学は、自らの教育理念・方針に従って、それぞれ試験内容を工夫しています。
※生命科学研究者の養成を目的として、大学院修士課程修了者のみ受験対象とし、パワーポイントを使用したプレゼンテーションを課す学校
※面接官との討論や、受験者同士でのグループディスカッションを課す学校
各大学により、試験の方法はそれぞれ異なります。
また、年度により科目等の変更があるので、各大学の学士編入学募集要項のホームページを調べたり、各大学の募集要項を請求したりて確認して下さい。
中央ゼミナールは、入学相談の際に受験校の相談も受け付けています。また各大学の要項・過去問等の資料もあり閲覧することも可能です。
医学部の入試は早い大学で5月から始まり、秋に実施している大学もあります。入試は1次試験に合格すれば、2次試験、さらに3次試験まで受験していくことになります。複数校受験される場合は試験日が重なることもありますので注意が必要です。
詳しい各大学の内容・日程はこちらをご参照ください。
医学部編入学の英語は、専門性の高い難問が多く見られます。長文読解問題では「Nature」などの英語論文review誌からの引用も多く、近年の医学・生物学の話題に広く触れていることが求められます。
英語力の程度、入試までの日数に応じて、そのような専門的内容の論文読解にも入っていきます。
また、長大な英文量に対応できる読解スピードを身につけることも必要です。
複雑な文章構造の把握ができるよう読解力を養いつつ、訓練していきます。
志望大学の傾向に即して、過去問題等を参考に対策していきます。
生命科学においては生化学・分子生物学分野(代謝、遺伝子の構造と機能)、生理学分野(神経・内分泌系、免疫・血液)を中心に学習していきます。
高校生物の内容を忘れている場合などは、高校の生物の範囲も復習していきます。
細胞生物学、生理学、神経科学、免疫学等の基礎を理解しておくことは医学英語の読解にも必要ですので、英語とも関連づけて学習していきます。
入学後も必須科目となるため、基礎からしっかりと行う必要があります。
入試直前期には過去問演習なども取り入れていきます。
また、1次試験(筆記試験)突破後に行われるプレゼンテーションなどの対策も行います。
小論文についても、前述の書き方、論理展開などを学んだあと、医学部に出題されやすいテーマ(医療系の時事問題や医師としての倫理観を問われる問題等)での対策を重ねていきます。
また、日本語での課題文を読んで書かせたり、英文読解し記述させたりする形式の出題もありますので、読解力の養成や専門知識の確認も合わせて行っていきます。
医学部編入学ではほとんどの大学で面接試験を課しています。
志望理由や自己PRから、医学部面接でよくきかれる基本的なパターン(最先端の研究、僻地医療、ワークライフバランス等)まで、実際に面接練習して学んでいきます。
実際の編入学試験での面接体験や受験体験記を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。