受験校選択

希望目的に見合った研究室を

大学院といえば、高度な専門知識や能力をもつ研究者を育成する場というイメージがありましたが、最近では生徒側の進学目的も資格や学歴など様々に多様化し、また大学院側でもいろいろな形態の研究科が置かれるようになりました。

資格試験対策コ-スの他にも、実社会の第一線で活躍できる即戦力を養うコース(専修コース)など職業人養成型の研究科も設けられるようになり、理系だけに限らず社会科学系の大学院でも同じ傾向にあります。

選考の方法もかなり開けてきています。学内の入試や一般入試に加え、受験科目数の少ない社会人入試等様々なものがあります。

大学院指導の主軸は資格や実社会に根づいたスキルなど、社会人向けのものに徐々に移ってきているようです。

大学の学部に比べ、ずっと分野が細分化されている大学院。
自分の希望や目的に見合った研究室をしっかり選び抜きましょう。

■大学院進学の目的

まず大学院に行く理由を明確にしましょう。
当たり前のようですが、これが受験への一歩目です。

学歴を高めるのか、研究者になるのか、資格をとりたいのか、他に何かあるのか。
修士課程のみでなく先の見通しも立てておく必要があります。
それによって受験する大学院や専攻が違ってくるのです。

学歴が目的ならば、修士課程終了後のことについても具体的に考えましょう。

研究者になりたいのであれば、博士課程まで進学することを念頭において下さい。

希望する大学院の修士課程だけでなく、博士課程での研究環境も充実しているかどうかをみなくてはなりません。

資格が目的ならば、資格取得希望者の受け入れ態勢は大学院によって違いますので、どの大学のどの研究科のどの先生につけばその資格を確実にとれるのか、本当に指導が受けられるのか、また税理士などでは資格試験の科目免除が受けられるのか、などかなり具体的なところまで調べる必要があります。

まだ大学院進学への志望理由がはっきりしていないという人でも、とりあえず出来るだけ情報を集めることが先決です。

どの大学院でどのような研究が学べるか、そこの大学院に進学することで将来どのような道が切り開かれるのかを見つけましょう。

ただ漠然と考えていても何も進みません。
自力で調べるのに限界を感じたなら、大学の先生に相談してみるのも良いと思います。

「学部生で在籍している研究室の大学院にそのまま進む」…というのでなければ、このように大学院受験では修了後の方向性もしっかりと決めたうえで、十分に情報収集を行ってから受験大学院を選択することが大切です。

■志望校・志望研究室選び

目的をはっきりさせることができれば、次は受験する大学院を選びます。
先ほど述べたように、大学院は学部と違ってどの研究室に入るかがもっとも重要です。

研究室選びには十分時間を割くようにしましょう 。

大学院では研究内容に対応して研究科がそれぞれ設置されていますが、最近では学部に該当するものがなくても大学院のみが独立で存在する〈独立大学院〉や、1 つの学部に基礎を置かず複数の学部を基礎とする〈独立研究科〉など、分野の枠を飛び越えて総合化され、学際的な研究科も出てきています。
また複数の大学院が連合となり、主軸の大学に1つの研究科を置く〈連合大学院〉では、使える設備や研究内容を多彩化できるという利点があります。
こういった情報についても、今では比較的多くの大学院で積極的に公開しています。

まず、ネット上で公開されている研究室のHPを見たり、いくつかの大学に実際に足を運んだりして、どんな先生がいるのかを調べ、自分の進学目的に合った先生を見つけましょう。
少し勇気が入りますが、その後できればアポイントメントをとって先生にお会いし、研究内容や設備などについて話を聞いて下さい。
研究室に大学院生がいるなら、その人たちの話も聞ければベストです。

教授の中には海外出張や大学側の理由で、一定期間大学院生を指導できないことなどもあるので、実際に大学を訪れればそういう情報も手に入ります。

情報を収集し終えて第一志望の研究科・大学が定まれば、あとは併願校を決めましょう。

自分の希望の研究テーマと合致した大学で、レベル的なものを考えた上で1~2校受験するのが適当ではないでしょうか。

大学入学や編入学と違って、大学院入試は一概に「こうすれば入れる」「ここを勉強すれば受かる」というものではありません。
研究そのものに対しての基本的な素養があるかどうかを問うために、幅広い入学方法を採用しているのです。
つまり試験方法も出題傾向も大学院によって違うため、滑り止め校をたくさん作っても、けっして効率がよいことにはならないのです。

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